
【メモリ増設後】27インチ新型iMac2020最新モデルCPU/GPUベンチマーク

Retina5Kディスプレイ27インチ新型iMac2020最新モデルを購入しようと考えています。
新型iMac2020最新モデルのベンチマークスコアをMacBook Pro16(2019)、Retina5Kディスプレイ27インチ新型iMac2019と比較してどの程度進化しているか教えてほしい。
こんなお悩みを解決します。
本記事の内容
この記事の要約
- Retina 5K27インチ新型iMac2020最上位モデル・カスタムなしは、MacBook ProシリーズのどのモデルよりもCPU・GPUベンチマークスコアの値が優れいていることが判明しました。
- カスタムなしのモデルであるにもかかわらず、Mac Pro(2019)最下位モデルよりもCPUベンチマークスコアが優れているという驚きの結果に。
- MacBook Pro16(2019)CPU/GPUフルカスタムモデルが416,680円、Retina 5K27インチ新型iMac2020最上位モデル・カスタムなしは、274,780円とその差は141,900円となるにもかかわらず性能は、新型iMac2020最新モデルの方が上という結果に。
本記事の信頼性
こんにちは。このブログ管理人nori( @noriakiasoblog )です。
この記事の信頼性は、次の事項により担保されています。
筆者が、MacBook Air2010から約10年間のAppleファンであること。
筆者が、実際にRetina5Kディスプレイ27インチ新型iMac2020最新モデルを購入し、メモリ増設を行い、実際にベンチマークテストを行った結果をブログ記事として掲載していること。

それでは、Retina5Kディスプレイ27インチ新型iMac2020最新モデルのCPU、GPU、メモリ、SSD、ネットワークに関するベンチマークスコアを測定して、どの程度新型iMac2020最新モデルのパフォーマンスが改善されたのかどうか確認していきましょう。
目 次
ベンチマーク対象機種27インチ新型iMac2020最新モデルの仕様【メモリ増設後】
ベンチマークスコアを測定する機器は、次のとおりです。
商品型番 | MXWV2J/A |
商品名称 | Retina5K27インチ新型iMac2020最新モデル intel3.8Ghz 最上位モデル・カスタムなし |
増設メモリ | 16GB×2枚 (Crucial 32GB Kit (2 x 16GB) DDR4-2666 SODIMM CT2K16G48FD8266) |
今回ベンチマークスコアを計測するに当たって、対象機種の細かいスペック・仕様は以下のとおりとなります。
なお、太字・赤字・下線付き部分は、Retina5Kディスプレイ27インチ新型iMac2019intel3.7GHzモデルと比較して進化した箇所となります。CPU,GPUは、単純に進化を遂げています。
メモリ最大装着容量は、64GB(16GB×4)から128GB(32GB×4)に進化を遂げていることがわかります。
ストレージは、これまでのFusion Drive(HDD・SDD混合)からSDDへ進化を遂げています。
残念ながらこれまで1TB単位だったものが、SSD512GBがベースラインとなっています。
さらに型番は512GBとなっていますが、システムが認識しているSSD容量は、500.28GBとなります。
おそらく残りの11GB部分は、リカバリー用ディスク部分となるものと思われます。
そのほか、ディスプレイにはTrue Toneテクノロジーが、Apple T2 Securityチップを搭載し、「Hey Siri」を使用することができるようになりました。
カメラが720pのFace Time HDカメラから1080pへ進化を遂げ、非常にクリアな画質のカメラが搭載されました。
Bluetooth4.2から5.0へと進化しています。
CPU | 第10世代 3.8GHz 8コア | Intel Core i7-10700K |
GPU | 8GB DDR6 | AMD Radeon Pro 5500 XT |
メモリ【初期】 | 8GB(4GB×2) DDR4-2666 | SK Hynix HMA851S6DJR6N-VK |
メモリ【増設】 | 32GB(16GB×2) DDR4-2666 | CT16G4SFD8266.C16FD1 |
メモリ最大 | 128GB(32GB×4) | |
ストレージ | SSD 500.28GB | APPLE SSD AP0512N |
Wi-Fi | 802.11ac Wi-Fi11a/b/g/n/ac | |
解像度 | 5120×2880 | |
ディスプレイ | True Toneテクノロジー | |
コントローラ | Apple T2セキュリティチップ | |
ポート | 10/100/1000BASE-T Ethernet | |
Thunderbolt 3(USB-C)×2 | ||
USB3 × 4(5Gbps) | ||
SDXCカードスロット(UHS-Ⅱ) | ||
3.5mmヘッドフォンジャック | ||
Bluetooth | Bluetooth 5.0ワイヤレステクノロジー | |
カメラ | 1080p FaceTime HDカメラ | |
オーディオ | 「Hey Siri」に対応 |
これからベンチマークスコアを算定するのは、上の表でいう、CPU、GPUのベンチマークスコアを測定することとします。
【CPU】5K27インチ新型iMac2020最新モデルベンチマークスコア【メモリ増設後】
それでは、はじめに、CPUのベンチマークスコアから計測することとしましょう。
なお、ここでは、メモリ32GBを増設したということがすべての前提となります。
メモリ増設のCPUなどベンチマークの押し上げ効果は、ほとんどないことが前回記事「【検証・解決】5K27インチ新型iMac2020最新モデルメモリ増設時の不具合・トラブル」においても証明されているので、そちらをご覧ください。
使用するベンチマークテストアプリはGeekbench5
ベンチマークスコア測定アプリは、Geekbench 5を使用しました。
以下が測定したときのGeekbench 5の画面となります。

Geekbench5 Score画面
上部左側の1,315がシングルコアベンチマークスコアです。
上部右側の8,048がマルチコアベンチマークスコアです。
CPUの名称が「intel Core i7 - 107000K」であることが明記されています。
また、下部の「メモリ情報(Memory Information)」を閲覧すると、「Frequency」(メモリクロック)が1,066MHzとなっています。
メモリ情報がおかしくなってしまった!と驚くかと思いますが、クロック数は、1,066MHz×2=2,133MHzとなり、Appleメニューで表示されているものと同じくなります。
ただし、これは、新型iMacを通して得た情報を出力しているに過ぎないため、この情報が「客観的」であるとはいえませんので注意が必要です。
メモリ配置を変更してメモリクロックを2,667MHzにしてみてもメモリ速度が遅くなってしまったことは、前回記事「【検証・解決】5K27インチ新型iMac2020最新モデルメモリ増設時の不具合・トラブル」でも解説しておりますので、気になった方はそちらをご覧いただければと思います。
5K27インチ新型iMac2020最新モデル【メモリ増設後】CPUベンチマークスコア計測結果
実際のCPUベンチマークスコアについて、Geekbench 5を使用して計測しました。
なお、16GB×2メモリ増設後ではありますが、メモリ増設が、統計学の誤差以上にベンチマークに影響を与えることは証明されていません。
これから計測するCPUについては、5回計測を行い、その平均値を用いて今後の指標としていきたいと思います。
試行回数 | シングル | マルチ |
1回目 | 1,222 | 8,324 |
2回目 | 1,355 | 8,482 |
3回目 | 1,353 | 8,492 |
4回目 | 1,364 | 8,398 |
5回目 | 1,374 | 8,149 |
平 均 | 1,334 | 8,369 |
標準偏差 | 63 | 141 |
Retina 5Kディスプレイ27インチ新型iMac2020最上位モデル(カスタムなし)CPUのベンチマークスコアは、シングルが1,334、マルチが8,369となることが判明しました。
上の測定表で「標準偏差」とありますが、これは、統計学的に意味のある違いがあるかどうかを計測するための指標です。
たとえば、シングルベンチマークスコアで1,200が計測されたとしても、それは、統計的誤差であるため、改善されたとはいえないというものです。
平均(1,334) ± 126(2×標準偏差)=1,082〜1,586から外れなければ、統計学的に有意に、スピードが速くなったとはいえなくなります。
CPUベンチマークスコアをあと1,000回程度測定しなおせば、誤差範囲を特定し、本当の平均値を算定することができるよういなりますが、今回は割愛させていただきます。
標準偏差は、念のための指標として採用させていただきました。
このような考え方に基づけば、「メモリ増設」を行ったことによるCPU,GPUのベンチマークスコアが変化したことを裏付ける数値とはならないこととなります。
【CPUベンチマーク】新型iMac2019,MacBook Pro16(2019)との比較
MacPro2019(最下位モデル)、新型iMac2019、MacBook Pro16最上位カスタムモデルのCPUベンチマークスコアを比較したところ、Retina 5Kディスプレイ27インチ新型iMac2020最上位モデルが一番優れていることが判明しました。
新型iMac2019モデル・カスタムなしモデルおよびMacBookのすべてのモデルよりも優れており、Mac Pro2019モデルの最下位モデルよりもCPUが優れているという結果になりました。
ほかのウェブサイトで計測されているベンチマークスコアと比べると、1割ぐらい高く計測されている感じがしますが、前提条件が違うのかもしれません。
機種名 | シングル | マルチ |
27inch 新型iMac2020最新モデル@3.8GHz | 1,334 | 8,369 |
27inch 新型iMac2020最新モデル@3.1GHz | 1,195 | 6,253 |
27inch 新型iMac2020最新モデル@3.3GHz | 1,145 | 6,002 |
27inch 新型iMac2019@3.7GHz | 1,131 | 5,412 |
MacBook Pro16@2.4GHz | 1,111 | 6,949 |
27inch 新型iMac2019@3.1GHz | 1,058 | 5,078 |
MacPro2019 | 1,032 | 8,021 |
27inch 新型iMac2019@3.0GHz | 1,010 | 4,848 |
※赤字以外はAAPL Ch.より引用
【GPU】5K27インチ新型iMac2020最新モデルベンチマークスコア【メモリ増設後】
次は、GPUのベンチマークスコアの計測です。
GPUは、グラフィックスの計算処理に必要になるもので、動画編集をしたり、ゲームを楽しんだりするためには必須となるものです。
GPUベンチマークスコアを測定するアプリは、Geekbench 5
GPUベンチマークスコアを測定するうえで使用するアプリは、Geekbench 5とCinebenchを使用して行います。
まず、Geekbench 5で、GPUベンチマークスコアを計測します。
計測方法は、「Metal」および「OpenCL」の両方を採用します。
実際に、GPUベンチマークスコアを、ベンチマークスコア測定アプリ「Geekbench 5」で表示すると下のように表示されます。
スコア名は、「OpenCL Score」41034と表示されているかと思います。

Geekbench5によるGPUベンチマークスコア(OpneCL)測定結果
このベンチマークスコア測定アプリ「Geekbench 5」を使用して、それぞれ5回測定を行うこととします。
5K27インチ新型iMac2020最新モデル【メモリ増設後】GPUベンチマークスコア計測結果
ベンチマークスコア測定アプリ「Geekbench 5」を使用して計測した結果が下の表となります。
測定方法「Metal」および「OpenCL」の両方について、それぞれ5回づつ計測を行いました。
試行回数 | Metal | OpenCL |
1回目 | 41,898 | 41,939 |
2回目 | 41,575 | 41,563 |
3回目 | 42,076 | 40,930 |
4回目 | 43,009 | 41,138 |
5回目 | 43,136 | 40,524 |
平 均 | 42,339 | 41,219 |
標準偏差 | 695 | 550 |
5回計測した平均値が、Metalスコアが42,339、OpenCLスコアが41,219となりました。
この数値は一体、高いのか低いのかよくわからないので、新型iMac2019やMacBook Pro16(2019)インチと比較することとしましょう。
【GPUベンチマーク】新型iMac2019,MacBook Pro16(2019)との比較
従前どおり、他のAppleデバイスのGPUベンチマークについては、AAPL Ch.さんのベンチマークスコアを引用させていただきました。
Retina 5Kディスプレイ27インチ新型iMac2020最新モデルのGPUベンチマークは、新型iMac2019 Radeon Pro580XのGPUベンチマークと比べると「大きな違い」ないものの、新型iMac2020最新モデルがMacBook Pro16(2019)を含むすべてのMacBookシリーズのどのモデルよりも優れているということが判明しました。
下の表でMacBook Pro16インチモデルのうち上位のものは、それぞれ「カスタムあり」のものです。
またMacBook Pro16 5600Mカスタムモデルについては、今年になってカスタム可能となった最新鋭のモデルとなります。
そうした最新鋭のモデルよりもカスタムなしのRetina 5Kディスプレイ27インチ新型iMac2020最新モデルの方がGPUベンチマークスコアでは優れているということになります。
最新のデスクトップPCなので、当たり前といえば当たり前ですが、かなり嬉しいものがあります。
機種名 | Metal | OpenCL |
27inch 新型iMac2020最新モデル 5500XT | 42,339 | 41,219 |
27inch 新型iMac2019 580X | 42,415 | 36,777 |
MacBook Pro16 5600M | 41,083 | 38,540 |
MacBook Pro16 5500M | 28,750 | 28,648 |
MacBook Pro16 5300M | 24,359 | 23,826 |
※赤字以外はAAPL Ch.より引用
【結論・総括】27インチ新型iMac2020最上位モデルのCPU/GPUともに優れている
デスクトップPCであることからMacBook Pro16インチのようなモバイルと比較するのは、それ自体意味のないことなのかもしれませんが、圧倒的に上位にあったMacBook Pro16インチ(2019)カスタムありのどのモデルであっても、27インチ新型iMac2020最新モデル上位モデルの方が優れているという結果となりました。
それもCPU、GPUにおいて。
価格は新型iMac2020最新モデルの方が断然安いです。
MacBook Pro16インチのCPU・GPUフルカスタムモデルとなれば、416,680円となります。
一方、27インチ新型iMac2020最上位モデル(カスタムなし)は、274,780円です。
その差は141,900円です。
にもかかわらず、性能は、27インチ新型iMac2020最上位モデルの方が上です。
非常にお得感があります。
さらにディスプレイは27インチの5K Retinaです。
デスクトップとモバイルは、比較することはできないことはわかりますが、予想以上に、ボクが購入した27インチ新型iMac2020最新モデルの性能が良かったので安心しました。
次の回では、メモリチップ、ストレージSSD、Wi-Fiネットワーク速度についてそれぞれベンチマークを計測して公開していきますので、お楽しみに。
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